アルミは真空特性が高い

アルミは他の金属類と比較しても真空特性が高いと言われていますが、アルミが優れているのはそれだけではありません。そもそもアルミは数多い金属類の中では、非鉄金属の分類されており、アルミには純度の高い純アルミニウム、そしてもうひとつにはアルミニウム合金といった素材があります。

金型や砂型にアルミを流し込んで造られた鋳物も多く、他の金属類と比較してもアルミの真空特性が高いことから、自動車部品や船舶、飛行機の部品などにも使われています。単に真空特性が高いだけではなく、軽量であることから乗り物を動かすのにも余計な力がかからずに済み、エネルギーの負担を抑えることができるのです。

アルミは加工性の良さ、耐食性の高さ、鋳造性の高さなど、どの要素から見ても申し分がないと言えるでしょう。真空特性が高いということは、アルミからのガスの放出率が他の金属類と比較しても極めて低く、よりスピーディーに真空に達することができるということを表わしています。

 

高純度のアルミと合金との違いとは

ここでは、金属としての純度が極めて高いアルミと合金との違いについて、比較してみたいと思います。一般的に、高純度のアルミとはアルミニウム1000系と言い、順アルミニウム系とも言います。アルミニウム1000系とは番号が1000番台のアルミで、なおかつ99%以上で限りなく100%に近い純度のアルミのことを言います。

アルミニウム1000系はおもに工業用に用いられており、1000系よりも純度が低いものにはアルミニウム2000系、アルミニウム3000系、4000系、5000系といった種類があります。

2000系から8000系のアルミはいずれも合金であり、強度と耐食性について比較すると順アルミよりも高くなります。2000系のアルミはアルミ銅マグネシウム合金とも言い、熱処理をしてから用いられるのが一般的です。